売却時に契約する不動産屋は必ずしも味方ではない? | 持ち家売却あるある

先日「持ち家を相場より高く売るには?」でポイントとして紹介した「待てる不動産屋と契約する」に関連して、売主側の不動産屋の利害について紹介します。

不動産売買をめぐる関係者

まず関係者(登場人物)を改めてまとめてみました。大まかには下記の4つのポジションとなります。

  1. 買主
  2. 買主の不動産業者
  3. 売主
  4. 売主の不動産業者

ここでそれぞれのポジションの利害を見てみましょう。

買主

私も買い主になったことがあるのでよく判りますが、不動産の購入は一生に一度のつもりで希みます。

35年ローンを組んで、これからの一生をその土地、その家に託すわけです。最も重要視するのは住み心地ですが、他の買い手もすべて住み心地を望むので、住み心地と価格は比例します。
これが相場です。

買主は、住み心地が良い物件を相場より安く購入することを望みます。

また、特殊な事情を除き、買主が購入を急ぐということは稀です。

家探し

買主の不動産業者

買主の不動産業者が売主の不動産屋と異なる最大のポイントは、

買主と買主の不動産業者は、買主が買います!といってから初めて仲介契約を結ぶ

ということです。

つまり、買主が他で良い物件を見つけてきて他の不動産業者に簡単に行ってしまう、ということが普通にあります。では買主側の不動産業者は食いっぱぐれないためにどうするでしょうか?

買主の不動産業者は、買主が希望する価格に調整し、早く購入させることを望みます。

購入価格が多いほうが手数料が多くはなりますが、その点については売主側の記載で説明します。

売主

現在の私の立場です。もはや説明の予知はありませんが、

売主は、高く売却することを望みます。

私の感覚では、購入した時よりも売却の時の方が価格にシビアになっています。

何故かと言うと購入側はマイホームという夢に対して対価を支払うため、ある程度の妥協を許容しますが、売り手側は対価を望んでいるため、シビアになるのだと思います。

私は現状「早く売る」ことの優先度は低いです。相続や離婚など、世の中にスピードを優先する売却事例は多いようですが、高く売れるに越したことは無いと思います。

売主側の不動産業者の利害

では最後に売主側の不動産業者について紹介します。

家の見学

売れなかったら収入ゼロ

買主の不動産業者と異なり、売主の不動産業者は売却のために様々な準備をします。

  1. 査定価格の見積り
  2. 物件紹介資料(間取図等)の作成
  3. プロモーション(Webサイト掲載やビラ作成など)

これにはもちろんコストがかかります。ただ、売却するまで不動産業者には1円も入ってきません。

結果的に物件を売却できず、売主が売却自体を止めたり他の不動産業者に仲介契約を切り替えたりすると完全なマイナスになってしまいます。

高く売れても手数料への反映は微々たるもの

では、高く売ることに対する不動産業者のメリットは何でしょうか?
手数料が高くなることです。手数料はルールで定められています。

物件の売買代金 × 3%   +  6万円 = 手数料

仮に4000万円の物件が売れた場合、126万円が不動産業者の手数料となります。
(3%は最大で、値引きは業者次第)

ここで、買主側から値引き交渉が入り、3900万円で売れた場合はどうなるでしょう。
123万円になるだけです。

売主にとっては-100万円でも、不動産業者は-3万円なのです。

あなたが不動産業者ならどちらをとりますか?

  •  手数料より早さを優先(-3万円を受け入れる)
  •  手数料を優先(売却を見送り、今後も売れないリスクを増やす)

ほとんどの業者は前者を取るでしょう。

売却側の不動産業者は「高く売れる」ことよりも「早く売れる」事を望みます。

いかがでしょうか。

4つのポジションのうち、高く売ることを望んでいるのは売主だけということになります。

なので、待ってもらえる不動産業者と契約することは大事なのです。