社内SEを悩ます「遅いパソコン」の現状と対処方法 | 情シスあるある

今回は情シス部にとって最もユーザとの接点となるパソコン(以下、PC)について現状や対処方法を紹介します。

遅いパソコンが奪う時間とセキュリティ

私は前職でITベンダにおり、2年に1度は最新のPCを支給されていました。PCが遅くなるとシステム開発に響くことが分かっているからです。

ユーザ企業に転職した時にあまりのPCの遅さに驚きました。
具体的には下記の様な事が日常茶飯事に起きています。

朝の一服タイム

PCが遅すぎて、起動時間が10分ほどかかります。
出社してPCの電源ボタンを押してから、まず一服です。それから、Windowsログインして3~5分くらい待つので、また小休止できてしまいます。

つまり、朝の15分はPCの起動待ちというムダ時間になっています。

上記はよくある例ですが、通常時間帯もムダの連続です。

コーヒーで一服する人

アプリは同時に2~3個まで

エンドユーザも馬鹿ではないので、アプリケーションをたくさん立ち上げるとメモリを消費して遅くなることを知っています。なので(一昔前のAndroid端末のように)重くなってきたらアプリを落とし、再び必要になったときだけ開くを繰り返しています。

PCの有益な使用方法の1つであるマルチタスクができないことで失われる時間は計り知れません。

時間だけではありません。セキュリティも失われます。

ユーザーの切替に5分

私が所属する会社では、工場部門などは1人に1台PCがないため、共有PCを利用させています。

ここで大事になるのがWindowsログインです。
情シス部からは「共有PCを利用する時は、ログオフ→ログインまたはユーザーの切替を行ってください」と案内していますが、全くやってくれません。

理由は1分の入力をするための切替作業に5分待つためです。なのでWindowsアカウントの存在すら知らない社員は大勢います。

上記のように遅いPCはセキュリティ意識も奪っていきます。

なぜパソコンが遅いのか

では、マイナス面が多い「遅いPC」をなぜ使い続けるのでしょうか。

安いから

もっとも単純な理由は価格です。

私が所属する会社はリースを嫌うので、固定資産となることを嫌がり10万円以下は絶対条件です。

さらに、PC担当者がPCについてほぼ素人なので、スペック度外視で安さで選びます。

SSDとかよくわからなかったから、安い(SATA)方にしたけど。

とか平気で言います。(そのままSATAを数百台買った・・・)

コストカッターのイラスト

使い続けるから

PCは古くなると遅くなるのは自明です。

ただ私の所属する会社では、PCを5年は使い続けないといけません。

そこそこ早いPCでも4年目、5年目になると目もあてられませんが、経営層からの「買ってあげたんだから大事に使え」というコスト意識の高さが邪魔して、スパンを短くすることができません。

どうすれば早くなるか

ではどうすれば早くすることができるでしょうか。

結論をいうとお金をかけるしか無いです。情シス部では1年間をかけて「PCのパフォーマンス向上」に取り組んで来ましたが、劇的な向上は確認できませんでした。活動は下記のとおりです。

  1. ローカルドライブの掃除&デフラグ
  2. 不要なサービス&プロセスの停止(主にOffice)
  3. 特に遅いPCは個別に遅い原因をチェック&改善

上記実施後、コストをかける方針に変更し、下記を実施しました。

OSの64bit化

PCが遅い原因の最も多くはメモリ不足です。ただ単純にメモリ追加すれば良いのではありません。

32bitでのメモリ搭載量は4GBが限界なので、OS(Windows7)を64bitに変更します。
ただ、これはPCの再インストールとほぼ同じなので、メチャメチャ手間が掛かります。

ユーザにとっては代替機への移行、64bit化された元々のマシンへの移行と2度負荷が発生するため、遅いまま我慢して使うという人がほとんどです。

パソコンの買い換え

結局はPCを買い換えるしかなくなります。

コストをケチるあまり、改善工数の方がコストがかかるからです。

ただ、これは相変わらず経営層には理解されていません。

以上、遅いPCの現状でした。